宮﨑あおい
恋愛や結婚においては、ひとはいつも大きなあやまちを犯してしまう。その結果相手をひどく傷つけることもあるし、人生を損ねてしまうこともある。とりかえしのつかないことが起きることもある。それは人間が失敗して痛い目にあわなければ学ぶことができない生き物だからだ。ひとを傷つけて、その結果として自分が傷つき、そこではじめて自分がしたことを内省するつよい動機と契機を得る。そこではじめて自分がやったことのひどさを知る。だがとりかえしはつかない。なぜなら一度こわれた関係は、謝っても修復できないからだ。
だから失敗から学ぶしかない。いや、失敗からしか学ぶことができない。失敗によってしかあきらかにならない<直視する>ということの困難について、歯を食いしばって追認するしかないのだ。その隘路以外に人間らしく生きる方法はわたしはないと思う。よわさやおろかさを知ることはつらいことだ。

